盲の垣のぞき
私は目がいい。
ゲーム、パソコン、読書、スマホ…と、目を酷使してきたというのに、視力は悪くなる様子がありません。
昨日から、背中の激痛で何も出来ませんでした。
ぐったり横たわる私の背中を、1日中さすり続ける母と、異常な浮腫を見せる私の脚をマッサージする弟。
今の2人は…、どんな顔してるんやろ。
あああああああああ、無駄!無意味!
視力が良くても、こんなに見えないものが多いんやったら、盲の垣のぞきやん!!
背中の方から、検査の結果を見たい?と聞かれて、首を横に振ってしまいました。
どうせ、2人は、相変わらずの無表情なんやろ?
だって、私達は、嘘くさい笑顔を振りまいたり、簡単に涙を流す人たちを嫌う親子だから。
背中が痛い。辛い。助けて。
今、母がどんな表情でいるのか…。
いつも私は、こんなにも近い近い世界すら見えず、知らないままなのです。
でも、歯を食い縛りすぎている母の様子が安易に想像できてしまいました。
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